債権回収

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「貸し倒れない為の売掛金回収テクニック」

Vol.11 貸し倒れにならないための3つのポイント

今回は内容が少し複雑です。今回御紹介するのはこの種類の話の中では必ず出てくる「手形」です。言葉そのものは聞きなれた言葉だと思いますが、今回はこの「手形」が絡んだお話となっています。少し混乱するかもしれませんが、ゆっくり頭を整理してみてください。手形の意味がわからない方でも出来るだけわかりやすくしたのですが、いかがでしょうか?

「手形」とは?  まず、手形とは、有価証券にカテゴライズされています。簡単には、金券のようなものと考えてください。これには、期日と金額が記載してあり、最後に金融機関を介して現金決済と同じ効果が得られます。

手形は、法律(手形法など)により細かく様式や必要記載事項なども定められております。また、発行に際しては金融機関の審査・契約を経て発行されており、こういった信頼を元に、取り引き通貨として用いられることも多くあります。

企業は、資金不足のときにはこれを現金の代わりとして、当面の支払いを確保するために手形を発行することがあります。これを約束手形といいます。

また、手形は「裏書(うらがき)」によって債権の譲渡をすることができ、その際に「手形割引」という形で第三者に売却することもできます。

期日までに手形が現金化できない状態を「不渡り」といいます。現金化できないわけですから手形は紙くずとなります。手形が不渡りになるとその企業は金融機関から取引停止などのペナルティが課されます。

このように便利な手形であるがゆえに、さまざまな形で金融取引に絡んできます。ということは必然的にトラブルになることも多いので、取り扱いにはくれぐれも注意しましょう。

この手形の取り扱いには、独特の制度「手形交換制度」という制度があり、実務上はここを介して手形取引は行われます。この制度も十分に習熟する必要があります。

事件の概要(1) では、今回の事件の概要からお話します。

依頼人とその相手方との間(個人同士の間)で現金の貸し借りがありました。貸付額は1200万円程度です。

相手方は会社を経営しており、会社の運営資金のショートか続いていました。この貸し出されたお金はどうもその運転資金に充当されたものと思われますが、定かではありません。

貸主の依頼者は、いい人なのか相手をずいぶん信頼されていたのかはわかりませんが、契約書類などは存在していません。
返済は、一応月々分割により支払われていましたが、これも金額がまちまちになり、その頻度も途切れ途切れになってきていました。依頼主は再三督促を出しており、そのたびに相手は支払う意思があるので待ってくれという返答をするようになっていました。

こういったやり取りが続いたある日、相手方から次のような提案があったのです。これが事件を複雑にする要因になります。

このお金の貸し借りについて、会社から手形を発行するのでこれで代用してほしいというのです。法人の信用をバックに行われる手形取引。このとき、取り引きの性質が変わってしまうのです。

紙面上の都合から続きは次回とします。

注意点 今回も予定されていた返済が滞ったために発生した事故です。やはり、貸した金が返ってこない段階にならないと事件としては認識されないものです。

では、今回のポイントをまとめてみましょう。

まず第1に、貸し金の用途。銀行でもそうですが、いったいこの金を何に使うのかをはっきりさせないといけなかったと思います。

第2に、信用状況。これも少し調査すれば、いろいろわかったはずなのです。会社の資金ショートが常態であるような会社の経営者には貸してはいけませんね。

第3にはやはり契約書とそれに記載されるべき返済期日。これがないとどうしようもないのです。これまでの記事の中にもさんざん書いてきたことですが、これが重要です。

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